自然科学のクイズ一覧

全71問のクイズを収録

Q. 陽子と同じ質量とスピンを持ちながら、負の電荷を持つ反粒子で、1955年にセグレとチェンバレンによって発見されたものは何でしょう?

A. 反陽子 (はんようし)
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反陽子は陽子の反粒子で、アンチプロトンとも呼ばれます。陽子と衝突すると対消滅を起こし、数個のパイ中間子などに変換されます。自然界の地球上には存在せず、高エネルギーの宇宙線や加速器を用いた実験施設で生成されます。

Q. 自然界には存在せず、かつて花言葉が「不可能」であったものの、2002年にサントリーが遺伝子組み換え技術で開発に成功し、花言葉が「夢かなう」に変わった花は何でしょう?

A. 青いバラ (あおいばら)
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青いバラは、パンジーの青色遺伝子を組み込むことで2002年に世界で初めて開発され、2009年に「アプローズ」として一般販売が開始されました。バラはもともと青色色素を持たないため、長年「不可能」の象徴とされてきました。

Q. 中世ヨーロッパやイスラム世界で天体観測に用いられた、天体の高度を測定する円盤状の器具は何でしょう?

A. アストロラーべ (アストロラーべ)
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アストロラーベは、古代ギリシャで発明され、中世のイスラム世界やヨーロッパで広く使われた天体観測器具です。天体の位置や高度を測定し、時刻の計算や航海での位置測定などに利用されました。精密な彫刻が施された美しい工芸品としても価値があります。

Q. 過去に繰り返し地震を起こしており、今後も活動する可能性がある断層を何というでしょう?

A. 活断層 (かつだんそう)
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活断層は、過去数十万年の間に繰り返し活動し、今後も地震を引き起こす可能性が高い断層のことです。日本には約2000以上の活断層が確認されており、阪神・淡路大震災や熊本地震など大きな被害をもたらす内陸型地震の原因となります。防災対策を考える上で重要な地質学的情報として位置づけられています。

Q. 湿った空気が山を越える際に乾燥した高温の風となって吹き下ろし、気温が急上昇する気象現象を何というでしょう?

A. フェーン現象 (ふぇーんげんしょう)
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フェーン現象は、湿った空気が山脈を越える際に雨を降らせて乾燥し、反対側の斜面を下る時に断熱圧縮で高温になる気象現象です。日本では日本海側から太平洋側に空気が流れる際によく発生し、急激な気温上昇をもたらします。山火事や農作物への被害、熱中症のリスクが高まるため注意が必要です。

Q. 風によって運ばれた砂が堆積してできた、波状の地形を何というでしょう?

A. 砂丘 (さきゅう)
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砂丘は風で運ばれた砂が積み重なってできた地形で、海岸や砂漠に見られます。日本では鳥取砂丘が最も有名で、風紋と呼ばれる美しい模様が特徴的です。植物がほとんど育たない乾燥した環境ですが、独特の生態系が形成されており、自然の造形美を楽しめる地形として多くの観光客が訪れます。

Q. 磁気の力で車体を浮上させて走行し、最高速度500km/h超を実現する次世代の高速鉄道システムを何というでしょう?

A. リニアモーターカー (リニアモーターカー)
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リニアモーターカーは磁気浮上式鉄道で、電磁石の反発力や吸引力を利用して車体を浮上させ、高速走行を実現します。日本では2027年に東京と名古屋を結ぶ中央新幹線として開業予定で、最高速度は時速500km以上を想定しています。車輪とレールの摩擦がないため、高速化と静音性に優れた次世代交通システムです。

Q. 電気機器の電源投入時に、定常状態よりも大きな電流が一時的に流れる現象を何というでしょう?

A. 突入電流 (とつにゅうでんりゅう)
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突入電流は、電気機器のスイッチを入れた瞬間に、通常の動作時よりも大きな電流が一時的に流れる現象です。モーターやトランス、コンデンサーなどを含む機器で発生します。ブレーカーが落ちる原因になることもあり、電気設計では重要な考慮事項となっています。

Q. 金属元素の中で単体での融点が最も低く、常温・常圧で液体の状態をとる、原子番号80、元素記号Hgの元素は何でしょう?

A. 水銀 (すいぎん)
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水銀は融点が-38.83℃と金属の中で最も低く、常温で唯一液体として存在する金属元素です。元素記号「Hg」はラテン語名「Hydrargyrum(液体の銀)」に由来します。銀白色の美しい光沢を持ち、古代から知られていた金属で、中国では不老不死の薬として珍重され、錬金術でも重要な物質とされました。かつては体温計や血圧計、蛍光灯などに広く使用されていましたが、強い神経毒性を持つため、現在では使用が制限されています。特に有機水銀化合物は水俣病の原因物質として知られ、環境汚染の深刻さを世界に示しました。水銀は熱膨張率が大きく均一なため精密な温度計測に適していましたが、環境・健康への配慮から、現代ではデジタル温度計などへの置き換えが進んでいます。天然には辰砂(硫化水銀)という鉱石として産出されます。

Q. 英語では「ポタシウム」という、原子番号19、元素記号Kの元素は何でしょう?

A. カリウム (かりうむ)
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元素記号のKは、ラテン語名の「kalium(カリウム)」に由来します。アルカリ金属に分類され、体内ではナトリウムとともに細胞の浸透圧の調整などの役割を担っています。

Q. コンピュータにおける情報量の単位で、「1バイト」は何ビットに相当するでしょう?

A. 8ビット (8)
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1バイトは8ビットで構成される情報量の単位です。ビット(bit)は binary digit の略で、コンピュータが扱う最小単位であり、0か1の二値で情報を表現します。8ビットが集まった1バイト(byte)では、2の8乗、つまり256通りの情報を表現できます。この「8ビット=1バイト」という関係は1960年代のIBM System/360の設計で標準化され、現在のコンピュータの基礎となりました。歴史的には6ビットや7ビットを1バイトとするシステムも存在しましたが、英数字と制御文字を効率的に扱うために8ビットが採用されました。ちなみに、ファイルサイズでよく見る「KB(キロバイト)」は1,024バイト、「MB(メガバイト)」は約100万バイトを表します。デジタル社会において、この基本的な単位の理解はデータ容量やネットワーク速度を把握する上で不可欠です。

Q. 1万平方メートルに相当し、記号「ha」で表される面積の単位は何でしょう?

A. ヘクタール (ヘクタール)
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ヘクタールは、主に土地や農地の面積を表すのに用いられる単位で、1ヘクタールは10,000平方メートル、つまり100メートル四方の正方形の面積に相当します。この単位は1879年に国際度量衡総会で採用されたメートル法に基づく単位です。「ヘクト(hecto)」はギリシャ語で「100」を意味する接頭辞で、「アール(are)」という100平方メートルを表す単位の100倍という意味から名付けられました。日本では農地面積や公園の広さなどを表す際に頻繁に使用され、東京ドームの建築面積が約4.7ヘクタールであることから「東京ドーム○個分」という比喩表現の基準としても親しまれています。国際的にも広く使われており、特に農業統計や森林面積の表示において標準的な単位となっています。ちなみに、1ヘクタールは約3,025坪、約1町歩に相当します。

Q. 地震の揺れによって、水分を多く含んだ砂質の地盤が固体としての強度を失い、液体のような状態になる現象を何というでしょう?

A. 液状化現象 (えきじょうか)
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液状化現象とは、地震の振動により地盤中の砂粒子の結合が崩れ、砂粒子間の水圧が急激に上昇することで地盤全体が液体のようになる現象です。「クイックサンド現象」や「噴砂現象」とも呼ばれます。通常、砂粒子は互いに接触して地盤を支えていますが、地震の揺れで砂粒子が浮遊状態になると、地盤は支持力を失います。日本では1964年の新潟地震で大規模な液状化が発生し、建物が傾く被害が注目されました。2011年の東日本大震災では東京湾岸の埋立地で広範囲に液状化が発生し、道路の陥没やマンホールの浮上などの被害が生じました。この現象は特に海岸の埋立地や河川の旧河道など、緩い砂質土と地下水が存在する場所で起こりやすく、都市の防災計画において重要な課題となっています。対策として地盤改良工事や建物の基礎強化などが行われています。

Q. 統計学で、母集団から調査対象として取り出した一部分を指す、英語で「サンプル」という用語は何でしょう?

A. 標本 (ひょうほん)
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母集団全体を調査することが困難な場合に、その一部を抽出して調査を行います。標本の選び方には無作為抽出などの方法があり、標本から母集団の性質を推定する手法を統計的推測といいます。

Q. SI基本単位で、その記号がアルファベット3文字で表される唯一の単位は何でしょう?

A. mol (もる)
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molは物質量の単位で、正式名称はモルです。SI基本単位は7つあり、その記号はm(メートル)、kg(キログラム)、s(秒)、A(アンペア)、K(ケルビン)、cd(カンデラ)、mol(モル)ですが、3文字表記はmolのみです。

Q. 1731年にイギリス王立協会により創設された、科学の進歩に貢献した学者に与えられる賞は何でしょう?

A. コプリ・メダル (こぷりめだる)
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ゴドフリー・コプリの遺贈により創設された賞で、イギリス王立協会が授与する最も権威ある賞です。第1回と第2回の受賞者はスティーヴン・グレイで、過去の受賞者にはダーウィン、アインシュタイン、ホーキングなどがいます。

Q. 酸化バナジウムを触媒として二酸化硫黄を酸化し、濃硫酸を製造する工業的製法は何でしょう?

A. 接触法 (せっしょくほう)
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接触法は硫酸の工業的製造法です。二酸化硫黄を酸化バナジウムを触媒として三酸化硫黄に変換し、これを濃硫酸に吸収させて発煙硫酸とした後、水で希釈して濃硫酸を得ます。現在の硫酸工業の主流となっている方法です。

Q. バイポーラトランジスタの3つの端子、エミッタ、コレクタとあと1つは何でしょう?

A. ベース (べーす)
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バイポーラトランジスタは、ベース、エミッタ、コレクタの3つの端子を持つ半導体素子です。ベースに微小な電流を流すことで、エミッタとコレクタ間の大きな電流を制御することができ、増幅作用やスイッチング作用を実現します。

Q. 三角型や丸底型などの種類がある、首の長いガラス製の化学実験用器具は何でしょう?

A. フラスコ (ふらすこ)
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フラスコは化学実験で溶液の加熱や保存に用いられるガラス器具です。三角フラスコは安定性が高く振り混ぜに適し、丸底フラスコは加熱に適しています。メスフラスコは正確な容量測定に使用されます。

Q. 記号「H」で表される、トレワーサによって追加された気候区分は何でしょう?

A. 高山気候 (こうざんきこう)
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ケッペンの気候区分では高度による気候は考慮されていませんでしたが、トレワーサが高山気候を追加しました。記号はHighlandの頭文字から「H」が用いられます。標高が高く、気温が低い地域が該当します。