ビジネス・経営のクイズ一覧

全130問のクイズを収録

Q. 日本の特許法において、特許権の存続期間は出願日から原則として何年間でしょう?

A. 20年 (にじゅうねん)
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特許法第67条第1項により、特許権の存続期間は出願日から20年をもって終了すると規定されています。ただし、医薬品など一定の特許については延長登録制度があります。

Q. フランス語で「切り取る」を意味する「couper」に由来する言葉で、新聞や雑誌、チラシなどから切り取って使用する割引券や、近年ではスマートフォンアプリで提示することで割引などの特典が受けられる販促ツールを総称して何というでしょう?

A. クーポン (クーポン)
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クーポン(coupon)は、フランス語の「couper(切り取る)」を語源とし、もともとは債券の利札を指す金融用語でした。19世紀後半のアメリカで、コカ・コーラ社が無料引換券として初めてマーケティングに活用したのが、現代的なクーポンの始まりとされています。1887年にはアサ・キャンドラーが考案した「無料ドリンク券」が大成功を収め、以降、割引券や特典券として商業的に広く普及しました。日本では1960年代から新聞折込チラシなどで見られるようになり、消費者の購買意欲を刺激するマーケティング手法として定着しました。2000年代以降はインターネットやスマートフォンの普及により、紙媒体から電子クーポンへと主流が移行し、位置情報と連動したクーポン配信など、より高度なマーケティングツールへと進化しています。現在では消費者の購買行動データ分析にも活用される重要な販促手段となっています。

Q. 1987年から毎年開催され、サラリーマンの日常や時事ネタをユーモラスに詠んだ作品を一般公募し、優秀作品を発表する「サラリーマン川柳コンクール」(現在は「サラ川」)を主催している、日本の大手生命保険会社はどこでしょう?

A. 第一生命保険 (だいいちせいめい)
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「サラリーマン川柳コンクール」は、第一生命保険が1987年に創設した日本を代表する公募川柳企画です。当初は社内イベントとして始まりましたが、翌1988年から一般公募となり、サラリーマンの悲哀や社会風刺をユーモアで包んだ作品が多くの共感を呼び、国民的な文化イベントへと成長しました。2019年からは「サラ川」という愛称に改称され、性別や職業を問わず幅広い層からの投稿を受け付けています。毎年数万句もの応募があり、入選作品はその年の世相を反映する社会の鏡として注目されます。過去の名作には「プロポーズ あの日にかえって ことわりたい」(1993年)や「デジカメの エサはなんだと 孫に聞く」(2000年)などがあり、時代の変化を川柳で記録する貴重な文化資料ともなっています。第一生命は企業イメージ向上と社会貢献の一環としてこの事業を継続しています。

Q. 投資信託の一種で、証券取引所に上場されており、株式と同様にリアルタイムで売買できる特徴を持ち、日経平均株価やTOPIXなどの特定の指数に連動するよう運用される金融商品を、アルファベット3文字で何というでしょう?

A. ETF (ETF)
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ETF(Exchange Traded Fund)は「上場投資信託」と訳され、1993年にアメリカで誕生した比較的新しい金融商品です。日本では2001年に東京証券取引所で初めて上場されました。通常の投資信託は1日1回しか取引価格が決まりませんが、ETFは株式と同じように取引時間中に市場価格が変動し、いつでも売買できるのが大きな特徴です。運用コストが一般的な投資信託より低く、少額から分散投資ができることから、個人投資資産として人気が高まっています。代表的なものに日経225連動型やTOPIX連動型がありますが、金や原油などの商品、海外株式指数に連動するものなど、種類は多岐にわたります。近年では、株主優待制度を持つETFや、ESG投資に特化したETFなども登場し、投資の選択肢として重要な地位を占めています。

Q. ハワイのアロハシャツをモチーフとして1970年代に誕生し、沖縄の方言で「めでたい」や「幸せ」を意味する言葉が名称の由来となっている、沖縄県の官公庁や企業で夏季の軽装として広く着用されているシャツを「何ウェア」というでしょう?

A. かりゆしウェア (かりゆし)
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かりゆしウェアは、1970年代に沖縄県で誕生した夏季用の開襟シャツです。「かりゆし」とは沖縄の方言で「めでたい」「縁起が良い」という意味を持ち、祝いの席などで使われる言葉です。ハワイのアロハシャツからインスピレーションを得ながらも、沖縄独自のデザインとして、琉球の伝統的な紅型模様や、ハイビスカス、シーサーなどの沖縄らしいモチーフが用いられます。1970年の大阪万博で沖縄館のユニフォームとして採用されたことが普及のきっかけとなり、2000年の九州・沖縄サミットでは正装として着用が認められました。現在では官公庁や企業で「クールビズ」の一環として定着し、沖縄の夏の風物詩となっています。沖縄県衣類縫製品工業組合の認定を受けた製品のみが「かりゆしウェア」を名乗ることができます。

Q. 創業初期のスタートアップ企業に対し、自己資金で投資を行う富裕な個人投資家を、天使にちなんで何投資家と呼ぶでしょう?

A. エンジェル投資家 (エンジェル)
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エンジェル投資家とは、創業間もないスタートアップ企業に対して自己資金を提供する個人投資家のことです。「エンジェル(天使)」という名称は、1920年代のアメリカ・ブロードウェイで、演劇プロデューサーに資金援助する富裕層を指した言葉が由来とされています。ベンチャーキャピタルが投資を躊躇するようなアーリーステージの企業に資金を提供することから、起業家を救う「天使」に例えられました。エンジェル投資家は単なる資金提供者ではなく、自身の経験やネットワークを活かして経営助言やビジネスマッチングなども行います。GoogleやAmazonなども創業初期にエンジェル投資家から支援を受けており、現代のスタートアップエコシステムにおいて重要な役割を担っています。日本でも2000年代以降、エンジェル税制の導入により個人投資家による支援が活性化しています。

Q. コミュニケーションにおいて、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%の影響を与えるという、心理学者アルバート・メラビアンが提唱した法則を何というでしょう?

A. メラビアンの法則 (メラビアンのほうそく)
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「メラビアンの法則」とは、1971年にアメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱したコミュニケーション理論です。話し手が聞き手に与える影響について、視覚情報(表情や態度など)が55%、聴覚情報(声のトーンや話し方など)が38%、言語情報(話の内容)が7%という割合を示しました。ただし、この法則は「言葉と表情が矛盾している場合」という限定的な状況での実験結果であり、すべてのコミュニケーションに当てはまるわけではありません。ビジネスシーンやプレゼンテーション、接客業などで非言語コミュニケーションの重要性を説明する際によく引用されます。

Q. 相手の仕草や表情、話し方などを鏡のように真似することで、親近感や信頼感を高めるコミュニケーション技法を何というでしょう?

A. ミラーリング (みらーりんぐ)
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ミラーリングは、相手の仕草や表情、話し方、姿勢などを鏡のように真似することで、親近感や信頼感を高めるコミュニケーション技法です。人は自分と似た行動をする相手に好意を抱きやすいという心理的傾向を利用したもので、無意識のうちに行われることも多くあります。例えば、相手が腕を組んだら自分も腕を組む、相手が飲み物を飲んだら自分も飲むなど、自然な形で動作を合わせることで、相手との一体感や共感を生み出します。営業やカウンセリング、交渉の場面などで意識的に活用されるコミュニケーションスキルとして知られており、ラポール(信頼関係)の構築に効果的とされています。ただし、あからさまな真似は逆効果になるため、自然に行うことが重要です。

Q. 人が過去の体験を評価する際、体験全体の平均ではなく、最も感情が高まった瞬間と終わりの印象が記憶に強く残るという心理法則を何というでしょう?

A. ピークエンドの法則 (ぴーくえんどのほうそく)
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ピークエンドの法則は、人が過去の体験を評価する際、体験全体の平均的な印象ではなく、最も感情が高まった瞬間(ピーク)と終わりの印象(エンド)が記憶に強く残り、その2つの要素で全体を判断する傾向を示す心理法則です。ノーベル経済学賞を受賞した心理学者ダニエル・カーネマンらによって提唱されました。例えば、旅行やイベント、医療体験などで、途中の細かい出来事よりも、最高の瞬間と別れ際の印象が全体の満足度を大きく左右します。この法則はサービス業や顧客体験の設計、医療現場などで広く応用されており、印象的なピークと良い終わり方を意図的に作ることで、全体の評価を高める戦略に活用されています。

Q. ある対象の目立った特徴に引きずられて、他の特徴についても実際以上に高くまたは低く評価してしまう認知バイアスを何というでしょう?

A. ハロー効果 (はろーこうか)
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ハロー効果は、ある対象の目立った特徴に引きずられて、その他の特徴についても実際以上に高くまたは低く評価してしまう認知バイアスです。「ハロー」は後光や光輪を意味し、一つの印象的な特徴が全体の評価に影響を及ぼす様子を表しています。例えば、外見が魅力的な人は性格も良いと判断されやすい、有名企業の製品は品質も高いと思われやすいなどの現象がこれに該当します。1920年にアメリカの心理学者エドワード・ソーンダイクによって提唱されました。この効果は採用面接や人事評価、マーケティング戦略などで重要な考慮事項となっており、客観的な判断を妨げる要因として認識されています。意識的にこのバイアスを理解することで、より公正な評価が可能になります。

Q. 人や物に繰り返し接触することで、その対象への好感度や評価が高まる心理現象を何というでしょう?

A. 単純接触効果(ザイオンス効果) ((たんじゅんせっしょくこうか(ざいおんすこうか)))
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単純接触効果(ザイオンス効果)は、人や物、情報などに繰り返し接触することで、その対象への好感度や評価が高まる心理現象です。アメリカの心理学者ロバート・ザイオンスが1968年に提唱したことから、ザイオンス効果とも呼ばれます。最初は興味がなかったり中立的だったりしても、何度も目にしたり耳にしたりするうちに親しみを感じるようになるという人間の心理傾向を示しています。この効果は広告やマーケティング戦略で広く活用されており、CMを繰り返し流すことで商品への好感度を高める手法などがその例です。また、人間関係においても、頻繁に顔を合わせることで親密度が増すという現象として日常生活でも経験されます。ただし、過度な接触は逆効果になる場合もあります。

Q. 騒がしい場所でも自分の名前や興味のある話題など、特定の情報を無意識に聞き取ることができる、人間の選択的な注意機能を何というでしょう?

A. カクテルパーティー効果 (かくてるぱーてぃーこうか)
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カクテルパーティー効果は、多くの人が会話している騒がしい環境の中でも、自分の名前や興味のある話題など、特定の情報を無意識に選択的に聞き取ることができる人間の聴覚認知機能です。1953年にイギリスの認知心理学者コリン・チェリーによって提唱されました。カクテルパーティーのような雑多な音声環境でも、脳が重要な情報を自動的にフィルタリングして注意を向ける能力を指しており、選択的注意の代表的な例とされています。この現象はマーケティングや広告、音声認識技術の研究などにも応用されており、人間の情報処理メカニズムを理解する上で重要な概念です。日常生活でも頻繁に経験する身近な心理現象として知られています。

Q. 本人が直接伝える情報よりも、第三者を通じて間接的に伝えられた情報の方が信頼性や説得力が高まる心理現象を何というでしょう?

A. ウィンザー効果 (うぃんざーこうか)
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ウィンザー効果は、本人が直接伝える情報よりも、第三者を通じて間接的に伝えられた情報の方が信頼性や説得力が高く感じられる心理現象です。名称はアーリーン・ロマネスの小説「伯爵夫人はスパイ」に登場するウィンザー伯爵夫人のセリフに由来しています。例えば、企業が自社製品を宣伝するよりも、顧客のレビューや口コミの方が信頼されやすい、友人から紹介された商品の方が魅力的に感じられるなどの現象がこれに該当します。マーケティングや広告戦略では口コミやインフルエンサーの活用、紹介制度などでこの効果が応用されています。人は利害関係のない第三者の意見をより客観的で信頼できると感じる傾向があるため、この心理効果が生じます。

Q. 最初に提示された数値や情報が基準となり、その後の判断や意思決定に影響を与える心理現象を何というでしょう?

A. アンカリング効果 (あんかりんぐこうか)
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アンカリング効果は、最初に提示された数値や情報が「錨(いかり・アンカー)」のように心に固定され、その後の判断や意思決定に無意識のうちに影響を与える認知バイアスです。行動経済学や心理学で広く研究されている現象で、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンらによって明らかにされました。例えば、商品の元値が高く表示されていると、割引後の価格がお得に感じられたり、交渉の際に最初に提示された金額が基準となって妥協点が決まったりします。マーケティングや価格設定、交渉術などで広く活用されている一方で、消費者としては冷静な判断を妨げる要因にもなるため、この効果を理解しておくことが重要です。

Q. ある商品やサービスが多くの人に支持されていると知ると、自分もそれを選びたくなる心理現象で、「行列ができている店に入りたくなる」などの行動に表れる効果を何というでしょう?

A. バンドワゴン効果 (ばんどわごんこうか)
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バンドワゴン効果は、多数の人が支持している商品やサービス、意見などに対して、自分も同調したくなる心理現象です。「バンドワゴン(bandwagon)」はパレードの先頭を行く楽隊車を意味し、行列に加わりたくなる人間の心理を表現しています。「売上No.1」「行列のできる店」「みんなが使っている」といった情報に影響を受けやすく、マーケティングや広告で頻繁に活用されています。この効果は、人間が社会的な動物であり、集団に属することで安心感を得たり、多数派の選択を正しいと判断したりする傾向から生じます。選挙での投票行動や流行の形成、SNSでの「いいね」の数なども、この効果の影響を受けることが知られており、現代社会における消費行動や意思決定を理解する上で重要な概念です。

Q. スマートフォンやハイブリッドカーなどの製造に不可欠で、スカンジウムやイットリウムなど17種類の元素の総称として知られる、希少な資源を何というでしょう?

A. レアアース (レアアース)
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レアアースは「希土類元素」とも呼ばれ、周期表の第3族に属するスカンジウム、イットリウム、ランタノイド15元素の計17元素の総称です。英語では「Rare Earth Elements(REE)」と表記されます。「レア(rare)」という名前ですが、実際には地殻中に比較的多く存在するものの、経済的に採掘可能な濃度で産出する鉱床が少ないため「希少」とされています。現代のハイテク産業において極めて重要な資源で、スマートフォン、電気自動車のモーター、風力発電機、LED照明、液晶ディスプレイなど幅広い製品に使用されています。特に中国が世界の生産量の大部分を占めているため、資源の安定確保が国際的な課題となっています。日本でも海底資源としてレアアースの存在が確認されており、将来の資源開発が期待されています。

Q. 他人の土地の所有者になりすまし、偽造書類などを用いて不動産を不正に売却する詐欺師のことを何というでしょう?

A. 地面師 (じめんし)
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地面師とは、他人が所有する土地や不動産について、所有者本人になりすまして不正に売却する詐欺を働く犯罪者のことです。偽造した身分証明書や印鑑証明、権利証などを用いて土地の所有者を装い、買主から多額の代金をだまし取ります。高度な計画性と組織的な犯行が特徴で、複数の共犯者が役割を分担して実行されることが多いです。2017年には大手住宅メーカーが被害に遭う事件が発生し、社会的に大きな注目を集めました。不動産取引の際には、登記簿の確認や本人確認の徹底など、慎重な対応が求められます。バブル期に多発しましたが、現代でも手口を巧妙化させた事件が後を絶ちません。

Q. 将来の特定の時期に、あらかじめ決めた価格で商品や金融商品を売買する契約を行う取引のことを何というでしょう?

A. 先物取引 (さきものとりひき)
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先物取引とは、将来の特定の日時に、現時点で取り決めた価格で商品や金融商品を売買することを約束する取引です。英語では「Futures」と呼ばれます。農産物や貴金属、原油などの商品や、株価指数、為替などの金融商品が対象となります。価格変動のリスクを回避する「ヘッジ目的」と、価格変動による利益を狙う「投機目的」で利用されます。江戸時代の大阪・堂島の米取引が起源とされ、日本は先物取引発祥の地の一つです。レバレッジを効かせた取引が可能なため、少ない資金で大きな取引ができる反面、損失リスクも大きくなる特徴があります。

Q. 日本において、音楽の著作権を管理し、楽曲の使用料を徴収・分配する代表的な団体を、アルファベット6文字で何というでしょう?

A. JASRAC (ジャスラック)
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JASRACは「日本音楽著作権協会」の略称で、1939年に設立された日本最大の音楽著作権管理団体です。作詞家・作曲家などの著作権者から権利を預かり、音楽が放送、配信、演奏、カラオケなどで使用された際の使用料を徴収し、著作権者に分配する役割を担っています。テレビ局、ラジオ局、店舗、イベント主催者などから幅広く使用料を集めており、日本の音楽文化を支える一方で、その徴収方法や運営については賛否両論があります。管理楽曲数は膨大で、日本の音楽著作権管理において中心的な存在です。

Q. ゲーム理論において、参加者全員が他者の戦略を所与として、自分の戦略を変更しても利得が増えない状態を何というでしょう?

A. ナッシュ均衡 (ナッシュきんこう)
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ナッシュ均衡とは、ゲーム理論における重要な概念で、すべてのプレイヤーが相手の戦略を前提とした場合に、自分だけ戦略を変更しても利益が増えない状態を指します。数学者ジョン・ナッシュが1950年に提唱しました。「囚人のジレンマ」などで知られ、経済学やビジネス戦略の分析に広く応用されています。各プレイヤーが合理的に行動した結果として自然に到達する安定状態であり、必ずしも全体最適とは限らない点が特徴です。1994年、ナッシュはこの業績によりノーベル経済学賞を受賞しました。