解説
レアアースは「希土類元素」とも呼ばれ、周期表の第3族に属するスカンジウム、イットリウム、ランタノイド15元素の計17元素の総称です。英語では「Rare Earth Elements(REE)」と表記されます。「レア(rare)」という名前ですが、実際には地殻中に比較的多く存在するものの、経済的に採掘可能な濃度で産出する鉱床が少ないため「希少」とされています。現代のハイテク産業において極めて重要な資源で、スマートフォン、電気自動車のモーター、風力発電機、LED照明、液晶ディスプレイなど幅広い製品に使用されています。特に中国が世界の生産量の大部分を占めているため、資源の安定確保が国際的な課題となっています。日本でも海底資源としてレアアースの存在が確認されており、将来の資源開発が期待されています。