解説
レーシック(LASIK)は、1990年代に実用化された角膜屈折矯正手術で、眼鏡やコンタクトレンズに代わる視力矯正の選択肢として世界中で普及しました。手術ではマイクロケラトームという器具やフェムトセカンドレーザーで角膜表面にフラップ(薄い蓋)を作成し、めくった後にエキシマレーザーで角膜実質層を削って屈折率を調整します。手術時間は両眼で20〜30分程度で、多くの場合は翌日から視力が回復します。日本では2000年に厚生労働省が認可し、2000年代に急速に普及しましたが、ドライアイや夜間のハロー・グレア現象などの合併症リスクも指摘されています。近年では、より安全性の高いとされるICL(眼内コンタクトレンズ)など、他の視力矯正手術との比較検討が重要視されています。適応検査で角膜の厚さや形状を確認し、適合する患者にのみ実施されます。