解説
グルーブとは、音楽におけるリズムの「ノリ」や「うねり」を表現する用語で、英語の"groove"(溝)に由来します。元々はレコード盤の溝を指す言葉でしたが、1960年代頃からジャズやファンク音楽の文脈で、リズムセクション(ドラム、ベース等)が作り出す心地よいリズムパターンや、演奏者間の呼吸が合った状態を表す音楽用語として定着しました。
単なるテンポやビートとは異なり、グルーブには微妙なタイミングのズレや強弱の変化が含まれ、これが「ノリの良さ」を生み出します。ジェームス・ブラウンのファンクや、マービン・ゲイのソウルミュージックなどがグルーブの名曲として知られています。
現代では音楽ジャンルを超えて使われる言葉となり、「グルーヴィー(groovy)」という形容詞は「カッコいい」「ノリが良い」という意味のスラングとしても定着しています。音楽制作においてグルーブ感の創出は重要な要素とされています。