地球と太陽の平均距離を基準とした長さの単位で、2012年の国際天文学連合総会で正確に149,597,870,700メートル(約1億4960万km)と定義された、太陽系内の天体間の距離を表すのに使用される単位は何でしょう?
解説
天文単位(Astronomical Unit、記号: au または AU)は、地球と太陽の平均距離を基準とした長さの単位で、主に太陽系内の天体間の距離を表すのに使用されます。2012年の国際天文学連合(IAU)総会で、1天文単位は正確に149,597,870,700メートル(約1億4960万km)と定義されました。歴史的には、地球の公転軌道が完全な円ではなく楕円であるため、実際の地球-太陽間距離は変動します(近日点約1億4710万km、遠日点約1億5210万km)。そのため当初は「地球の公転軌道の長半径」として定義されていましたが、測定精度の向上に伴い固定値として再定義されました。太陽系内では、例えば火星は約1.5天文単位、木星は約5.2天文単位、海王星は約30天文単位の位置にあります。太陽系を超える恒星間距離には、さらに大きな単位である光年やパーセクが使われます。